初恋はイケメンヤンキー
*オレ*
〜圭斗said〜



「はぁ。やっとアイツらから解放された」



げっそりしながら階段をゆっくりと降り始める。



オレは、水沢 圭斗(ミズサワ ケイト)。



世間でいうヤンキーだと思う。



まぁ、しょっちゅうケンカしてるしな。



“アイツら”っていうのは、オレの入っているチーム『華龍』のヤツらの事。



ちなみにオレは先代のトップの推薦で、華龍のトップをすることになった。



トップともなれば、いつでもどこでもケンカをふっかけてくる輩が増える。



逃げるという手段もあるが、華龍はこの辺で1番と言ってもいいほど強いチームだ。



そのチームのトップが逃げたとなれば、チーム全員のメンツを潰すことになる。



だから、売られたケンカはすべて買い、テキトーに倒してきた。



それが見事に無傷で倒してしまう。



別にケンカなんか練習したわけじゃねーんだけどな。



まぁ、その無敗無傷っていうのが伝説になってるらしい。



そして噂はそこら中に広まった。



うれしいようなうれしくないような。



おかげで話しかけてくるやつはヤンキーばっかりになっちまった。



「なんでこうなったんだっけなー…」



なんて。



何自分でわかりきってることを質問してんだよ。



…あれ。



日野?



すげー重そうな本持ってるけど。



また瀬戸のヤツに押しつけられたんだな。



てか、なんかヨロヨロしてるし。



大丈夫か?



一応階段を踏み外したときのために、近くに行っとくか。



そーいや、アイツはちょこちょこオレに話しかけてくるな。



全部、先生に押し付けられてオレにプリントとか渡しに来てるだけなんだけど。
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