四竜帝の大陸【赤の大陸編】
「ぁっ……」

右の耳が、濡れた感触に包まれた。
耳朶に軽く歯をたて。
熱い舌先がなぞるように這い……蠢く。

大きな手が。
服の裾から入り込み、脚を愛しむように撫で上げながら進む…………ん?

「あ、ああっ……ぁっ、ん!?」

…………ちょっ!?
ちょっと、ちょっと、ちょっとぉおおお!?
この手の動きは、本格的(なんていうべきなのっ!?)すぎますよ!?

「案じるな。我はりこを落としたりせぬ。りこは何も……感じ、悦がって……啼くだけで、よい」

は?
悦がっ……啼くぅうううう!?
ひぃっ……まさか……この人、ここでこのままの体勢で最後までする気なんじゃ……きゃああああっつ手が、指がぁあああ!!
す、する気だ、本気で最後までするつもりだっ!
ちょっとまま、ままま待ってぇえええええ~!!

と。 

脳内ではこの状況に焦りまくっているのに。
まるで頭と身体が別々になってしまったかのように……。 

「ハク……ハ、ぁ、あ、……このまま、なんてっ……だっ、私っ、あっ、ぁ、、、」

出た言葉も、声も。
ふにゃふにゃにふやけて、どろどろに溶けていた。




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