永久の想々Ⅰ【えいきゅうのそうそう】
ゆっくり息を吐くと、心のザワつきは消え、すぐに静かになった。


「食事はもうずっと摂っていない。お腹も空くことはない」

「へぇ。でも食べられない事はないんでしょ?」

「お腹が空かぬのだ。食べる必要もなかろう」

「朝食作ったから、試しに食べてみてよ」

「お前、本当に人の話を聞いているのか?試すって、何も試す事などなかろう」

「死神って飯 食えるのかどうかとか。食事でも命は延びるのかとか。色々あるけど?」

「食事で寿命が延びる事はない」


そう。この力に気付いていない頃は、普通に食事もしていた。
だが、いつからだろうか。
何も感じなくなったのは。

何百年も食事を摂らずとも、死なないと気付いたのは…。

それだけでも、私はもう普通の人間ではないのだろう。
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