不機嫌な果実
テンション下がりまくりで、

学校へと向かう。

…前には、気怠そうに学校に向かう凌也。

・・・

「付いてくんなよ」

ふとこちらを振り返ったと思ったら、

また憎まれ口。

私だって好きで同じ方向に進んでるわけじゃない。

・・・

「アンタが、同じ高校に入るから

いけないんです!」

そう言って舌を出してやった。

ちょっとムッとした凌也の顔。

・・・

私はどや顔をしてやった。

…なんて、低次元な争い。

そう思うと、溜息しか出なかった。

・・・

「おはよう、桃子」

そう言って声をかけてくれた人は、

私の心を和ませてくれる人。


「おはよう、恭治」

宮本恭二18歳。私と同じ高校に通う、

仲良しなお友達。
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