視界の端の黒い靄 ~ MOYA ~
プロローグ


学校からの帰り道。
もうここは、うちの近所。

今日も近所のおばさん達が、井戸端会議の様に話し込んでいる。

話し声が大きいから、聞こうとしなくても勝手に耳に入ってくるんだ。

これ、ほぼ日課。


「最近、学校からの不審者情報メール多くなったから、怖いわよねー。」


「そうそう!まだうちの地区じゃないからいいけど、注意しないとね?」


自分の周りが安全なら、
他はどうでもいいんだ…?
ふーん。
でも、そんなもんか…


「そう言えばね?松原さんちの大輔君、行方不明らしいわよ…?」


「松原さんちって、人通り多いから誘拐とかはないんじゃない?」


「私も他の人から聞いたけど、奥さん鬱っぽくて”黒い靄が来る!”って騒ぎ散らしてるみたい…あっっ…。」


私がおばさん達の横を通りすがる時、気まずそうに突然話すのを止めた…。

大輔は…私の幼なじみだったから…。


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