ココロノツバサ




「今年は大丈夫なの?」

「ああ、…夏休みはちょっと手伝いがほしいかも」

「うん、私暇だからいいよ」

「ほんと?!助かる!実羽【みはね】も喜ぶよ!」

「実羽ちゃん、副キャプテンだっけ」

「うん、…でも、受験大丈夫?」

「私はセンターで行くから大丈夫よ」

「そっか、ならありがたい」




なんとか気持ちを紛らわそうと、葵とバレー部の話をしてみる。


そうしてみるも、チャイムと同時に入り込んできた、朝練組。

それで一気に私は、



「…っ」




窓の外を見る。
窓際だったことに感謝する。


や、やっぱり無理だってば!

どうやって柳といつものように接せればいいの!


パニックになっている私は窓の外から視線が黒板の方には向けられなくて。




「…翼咲」

「…っ、」

「柿本【かきもと】が見てるよ」




担任が、見ていると。
いつもなら慌てて前を向くけれど、今はそんなのどうでもいい。



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