世界聖戦
そのテッサロニキのアギオス・ディミトリオス聖堂に、聖遺物のひとつである聖十字架はあるという。

中世の伝説には、エデンの園の命の木で作られているという言い伝えもある聖遺物だ。

エルサレムは二度のユダヤ戦争によって破壊され、135年頃にはローマ風の都市へと再開発されている。

この為、30年頃の出来事とされるイエス・キリストの磔刑の舞台、ゴルゴタの位置は分からなくなってしまっていた。

伝えられているところによれば、コンスタンティヌス1世の母フラウィア・ユリア・ヘレナが326年にエルサレムを訪れ、当時はヴィーナス神殿となっていた地をゴルゴタと特定した。

これを取り壊し、建てられたのが現在の聖墳墓教会である。

この時十字架三つと聖釘などの聖遺物も発見されたという。

そして三つの十字架のうちのひとつに触れた女性の病が癒されたので、これがキリストが磔にされた聖十字架と分かった。

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