世界聖戦
「ちっ、厄介な相手だ」

サングラスをかけるヘル。

邪視さえ無効化するとあっては相性が悪い。

「一旦ずらかるぜ、カタリナちゃん!」

躊躇なくその場を離れるヘル。

カタリナに声はかけたものの、彼女の離脱までは確認しない。

我が身さえ守れればそれでいいという、ヘルの性質をよく表している行動だった。

「く…」

ランスロットもまた、傷ついた体に鞭打ってその場を逃走する。

ヘヴンは裏切ったというが、それでもヴァチカンの祓魔師が三人も場に揃っていたのだ。

ランスロット一人ではあまりにも分が悪かった。

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