16の月-過去に戻れたら‥【完結】

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扉を叩く。

中野の家だ。


眠そうな顔をして中野が顔を出した。

「…よう‥修吾、まあ入れよ‥」


俺の部屋の何倍、何十倍と言っていいほど汚れた部屋に足を踏み入れる。



中野が珍しくインスタントのコーヒーを出してくれた。


昨日の里美との事を気にしているのかもしれない。



俺の前に座る。

「なんか、話しあるんだろ?」と中野がコーヒーを飲む。


さすがに、親友歴も長いとよく解るみたいだ。


俺はコクリと頷く。


「里美の事じゃないんだ…」
と言うと、中野の眉毛がピクリと動いた。


「…じゃあ…もしかして…高宮さん?」

中野の言葉に頷く。


高宮さんの事を相談出来るのは、むしろ中野しかいなかった‥



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