深層融解self‐tormenting◆番外編◆

 今、駆け抜け、飛んでいく。君の元へ。

レースが終わると走行会みたいなことが始まって、バイクvs車とか、そんな目茶苦茶なバトルが繰り広げられた。


騒ぐのが大好きなイタリア人達の熱い夜は、まだまだ終わりそうにない。


だけど、お祖母ちゃんが疲れたって言い出したから、私と兄貴はお祖母ちゃんと一緒に家まで帰ることにする。


車バカの蒼季さんはまだ走り足りないようで、チャレンジャーの挑戦を片っ端から受けてたってたし、春臣や鷹嘴先生もヤンチャだった現役時代を思い出したのか、バイクで暴走行為を働いている。


……アンタ達高校教師って肩書き捨てちまえYO 。



蒼季には先に帰ると伝えて、兄貴が運転する車の後部座席にお祖母ちゃんと二人で乗り込んだ。


お祖母ちゃんが乗ってるからか、兄貴の運転は驚くほど大人しかった。 なんだ、やればできるじゃん。


対向車も来ない道を、車は静かに走り抜けていく。





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