赤い糸の約束







夕日がゆらりゆらりと沈み始めた頃だった



「ほなお月、店閉めよか?」


「はいな」



私は古高の言う通りに店を閉める。


古高はお酒を睨めっこしていた。



「h…俊太郎はん、お店、閉めました」


「へぇ、ありがとさん…
あ、重いかもしれぇへんけどお酒運ぶの手伝ぉてや」


「はいな」



私は大量のお酒を少し広めの奥の部屋へ運んだ。


てか、本当重い…




「もぉじっき来られると思うでな」





そう古高が言った時だった



かすかに戸を叩く音が聞こえた



「お、お越しになられた。
お月は酒の用意しといてや」


「はいな」



古高の言われた通り酒を用意する。



にしてもムカつくな。









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