不条理な恋   理不尽な愛  (ベリカ版)【完】

…事実

それからも体調はあまり思わしくなかった。

それでも気を張っていればなんとか仕事はできたので、

同僚に迷惑はかけられないと出勤し続けた。

誤魔化しながらの仕事…

でもそれがいつまでも続くとは思えなかった。


大希さんに病院に行けと言われたその翌週の終わり。

5月の終わりになんとか都合をつけてやっと病院に行った。

このままいつまでもあやふやにして行かなければ

こちらの都合なんてお構いなしに突然引きずって行かれる…

大希さんはそういう人だ。

私が精神的にまいっていた時、最初に行った心療内科は

大希さんに半ば強引に連れて行かれた。

私にとっては、精神科も心療内科も敷居が高かったから…

でも結果的にその通院のおかげで今があると思えるのだけれど…

結構強引な事をする時がある。


病院に行くと、いくつか検査をされて、診察室の前で医師の診察を待って座る。

こんな状況リラックスできるわけもなく…

それにしても、大したことを言われなければいいけど…

私は決して体が強い方ではない。

不安に思えば思うほど、生きたここちがしなかった。

そして結果は、私の予想外のものだった。




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