消えた同級生【玩具の女編】
「そうか…」

「で、お前は何を知ってるの?」

「………」

私は飲み干したアイスティーの氷を見つめながら、また寒河江の顔を見つめた。

「寒河江の家の玄関に、あなたでも蒼湖でもない指紋が見つかったの…」

「…俺の家で…?」

「イヴに、蒼湖かあなたを訪ねて戸の脇を掴んだ人間がいる。でも家宅捜査をしても、郵便物や荷物が届いた形跡はなくて…可能性としてその人間が、蒼湖を追い詰めたんじゃないかって…」

「俺の家に、勝手に入った奴がいるのか?」

「玄関までね…」

「誰が…」

「わからない…話しを聞いても、ピンと来る人がいないね…」

「…わかった…俺が調べる」

「え…でも…」

「あんたは何もするな」

「え!?」

………そんな事言われても!

「女一人危ないだろ!」

「私は姉だよ!」

睨み合う

これは仕事だ!譲れない!!

「勝手にしろ!」

寒河江はレシートを持ってレジに歩いて行った。

「あ、ちょっ…」

私は慌てて追いかけた。
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