消えた同級生【玩具の女編】
「まさか!だって私、蒼湖に会った事ないし…この学校に来たのだって、父の母校だから勧められたワケで、蒼湖がいたからじゃないよ?」

力いっぱい否定する

その時だった…

またあの視線!

勢いよく席を立って辺り見回した。



…寒河江はいない…。怪しい人も見えない……

何?緊張してるの?私…

「…大丈夫?」

恐る恐る声をかけられる

「ごめん、私…なんか緊張してるのかも…」

ゆっくりと椅子に腰をかけて、落ち着こうと水を飲んだ。

「今は何も考えず、リラックスしようよ。せっかくの昼休みなんだから」

優しく淑子が笑いかけてくれた。その笑顔に救われる。

「そうだよね…」

私も笑ってご飯を食べ始めた。

それから変な事は何もなかった






午後の授業を無事受けて、帰り支度を始める

「碧依ちゃんはなんか部活考えてる?」

「全然!塾もあるから、遊べるうちは遊ばないと!」

「だよね〜。じゃあ、寄り道しない?この辺案内しちゃうよー?」

「もち、行く行く!!」

淑子と二人仲良く教室をでた。

私は新しい友達でルンルンだった










< 22 / 369 >

この作品をシェア

pagetop