吸血鬼が幽霊になって何が悪い!
後を追うか……。
一歩踏み出すと抵抗感を覚えた。
後ろを見ると男の子がマントの裾を掴んでいた。
「なんの真似だ?」
おれは不快感を露にして尋ねる。
「ぼくも連れてって」
男の子は俯いて言葉をこぼす。
「断る」
「お願いだから……」
下を向いたまま声が徐々に小さくなる。
「おれはおまえの子守りじゃない」
「付いていくだけだから」
男の子は助けを求めるような目をした。
メニュー