【短編】レタスとサバ
わざわざヤジ馬に聞こえるように大きな声で言ってやった

サバに関わると面倒クサイ!

ホントに大人しくあと二年待とう…


せっかく高校生なんだし、高校生活を満喫しないと



そう思ったちょうどその時、バスケ部の先輩が教室に入って来た

「倉持さん?ちょっといい?」

周りがザワッとした。

わ、私!?

「は、はい…」

先輩は廊下に出たが、あまりにギャラリーが多い為、「中庭でもいい?」と苦笑い…

この先輩、モテモテの先輩で、彼女はずっといなかったな…

もしや、私にも…春?

しかも、こんな人と!?

中庭を歩くと、女の子達に囲まれてるサバがいた

私はサバを全く見ないで、その場を横切った



少し離れたベンチに二人で腰をかける

「倉持さんって、あの人と付き合ってるの?」

先輩の目線はサバを見ている

「いえ!あれはただ、盛り上がるためのジョーダンで、ノリだけです」

「よ、良かった〜!」

およ?およよ?

「俺、ずっと倉持さんの事可愛いなって思ってて、この間もビデオに録ってたんだけど…」
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