キミと生きた時間【完】
7 狂おしいほどの『好き』

『荒木さんのカバンに、見知らぬ男が何かを入れられているのを見た』


そんな目撃情報が複数あり、樹里はすぐに処分を免れた。


美奈子達が手を回したのだということが手を取るようにわかる。


樹里が処分されずにすんでホッとしたものの、問題は山積みだった。



「ねぇ、里桜。今日暇だったら、一緒に帰らない?」


放課後になり、何も知らない樹里が笑顔で話しかけてきた。


その瞬間、近くにいた美奈子とその取り巻き達がこちらに冷たい視線を送っているのに気が付いた。



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