恋結び ~キミのいる世界に生まれて~

「普段から血の繋がりを意識して生活してる人なんていないと思う。

愛とか絆ってそんなもので測るんじゃないことくらい、キミ自身が一番感じてるはずだろ?」


葵ちゃんの目からは、また新しい涙が生まれた。


理人が後を受け継ぐ。


「誰かを憎んで生きるって、つらくない?」


理人も…


「過去や生い立ちが消せないなら、せめて未来は明るく生きたいって思わないか?」


翔平も……



葵ちゃんに語りかけているようで、自分自身に言い聞かせているように思えた。
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