冷酷社長の極上の愛②
沢山のドレスの中から、私はそのドレスに一瞬で一目惚れをした。

「亜紀、君にはそのドレスが一番似合う」

「・・・え」

宗吾の言葉と行動に、ちょっと驚いた。

同じタイミングで手に取ったのだ。同じドレスを。



「まぁ、まぁ、息もぴったりですね」

そう言ってスタッフの人が微笑んだ。

その言葉に、私も宗吾も、赤くなった。


…ポコ。

そんな時だった。

6か月に入ったと言うのに、胎動と言うものが

ほとんど感じられなかったと言うのに、

この時初めてお腹の赤ちゃんの胎動が分かった。


固まってしまった私を、宗吾は優しく抱き寄せた。

人がたくさんいると言うのに。


「どうかなさいましたか?」

「どうした、亜紀?」

スタッフと、宗吾の声が重なる。


「…え、ぁ・・・動いたんです」

「・・・?」

突然の言葉に、宗吾はピンとこなかった。

私は咄嗟に自分のお腹に、宗吾の手を置いた。
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