オアシス・カフェ〜三人のプリンス〜
◇四人目のPrince⁈

それから数日が経った。

あれから遣都さんは、頻繁に店に来てくれるようになった。

目が合うと、目を細めて穏やかにほほえんでくれる。

その度に胸がドキッと跳ね上がって、正直心臓に悪い…


でも、このときめきは恋じゃないってわかる。

だって、私の心臓は卓人さんの声が聞こえただけでも、破裂しそうなぐらい高鳴るんだ。

苦しくて、切なくて、だけど嬉しくて…

全身が卓人さんを求めてる。


だけど、卓人さんとは火傷した日以来どこかぎこちない。

やっと普通に話せるようになったのに…

また前みたいに話せなくなっちゃうのかな。

そんなの、嫌だな…

辛過ぎるよ…


“お前さ……お前は一体誰が好きなんだよ?”


もし、次話せる時があったら、ちゃんと答えよう。

自分の胸の中にある大きな気持ち。

私は、卓人さんが好きだって…



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