君と図書室で

「…明良君」

「隣、座ってもいい?」


 今、大地君以外の人に隣にいてほしくない。

 でも…嫌だという元気もない。


 私が無言でいると、明良君は正面に座った。



「…何の用?」

「由佳ちゃん、何で泣いてるの」



 明良君なら分かるくせに。

 どうしてわざわざ聞いてくるんだろう。



「ほっといてよ…」

「なんで……なんで大地と話さないの」

「-っ!」



 なんで明良君にそんなこと言われなきゃいけないの。

 何も知らないくせに!



「由佳ちゃん…」

「ほっといてよっ!!」



 自分でも驚くくらいの声が出た。



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