恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
躰の本音

新たな楔

握りしめていたものを、やさしく撫で続けると、
彼は私の腕の中で、震えながら耐えるようにうめき声をあげる。

このまま、彼の欲望に、火をつけて、燃やし尽くしてしまいたい…
夢中になって私はそれを触り続けたが、いつしか彼は
私の掌に自分の掌を重ね、それからゆっくりとはずしてしまった。

そして、
「僕は…」
と言いながら私の方に向き直った。


「いいの。何にも言わないで。
言葉はいらないから。
これがないと、あなたとできないと私は…」


「無理なら…
もう来ないで。私の前から消えてしまって。
もうこれ以上私を苦しめないで。」










その言葉が口からこぼれ涙も…
一緒にこぼれた。
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