僕のペット



ガチャン−… 




「入って。」



オレはあの時のように、ただ黙って俺の後をついてきた美依を部屋にいれた−… 




「はい、これ。」



バスタオルと着替えを手渡すと、美依は無言のまま浴室に向かった−ー…






数分後ー−ー 



ガチャー− 



美依がシャワーを浴び終わり、リビングに戻ってきた。 




「あの…これ。」


台所に立って、ココアを入れるオレに美依が申し訳なさそうにバスタオルを渡してきた。 




「あぁ、そこに置いといて。」



「はい…。」




オレの言葉を聞くと、美依は俯いたままソファに座ったー−ー 





ポスンー−ー



美依の重みでソファがへこむ…。 



「はい。これ飲んで寝な?」



そう言って、俺はココアを差し出した−ー… 



「すみません…。」



美依は遠慮がちにココアを受け取りすすっていく−ー… 




「やっぱりデカすぎたな…。」



「へ?」



突然のオレの言葉に、ココアをすすっていた美依が目を丸くする…。 



「いや、その…スウェット?」



「あ…はい。」





「ごめんね?こんなのしかなくて…。」


「全然!こっちこそ…いきなりお邪魔してすみません。」 



「オレはいつでも大歓迎よ?」



何度も頭を下げる美依を見ていられなくてつい発してしまったコトバー−ー…




特に深い意味はないんだけどー−ー… 



「ありがとうございます…。」



そう言って苦笑いする美依の表情が一瞬だけ… 



ほんの一瞬だけ−ー 




輝いて見えたんだ−ー… 





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