宛先のないラブレター
第一章

雪の帰り道

真冬の寒い夜  


はじめてのふたりっきりの帰り道


ふたりとも無口に雪道を歩いたね。


あたしはローファーが雪に滑らないように


きみに遅れないように 


けっこう必死だったんだよ。


男の人の靴って、こんなに大きいんだな~って思いながら。



「寒いねー」




「俺さ、あんまりしゃべんないけど・・・つきあって」





「いいよ」



その夜は うれしくてうれしくて 


ちょっと信じられなくて


全然眠れなかったから 


カーテンを開けて 空をみてたんだ。


月が明るくて 雲が流れてて


それまでみたどの夜空より綺麗で


胸がいっぱいだったよ。






あたしね、少し前に きみを夢でみたんだ


言葉を交わしたこともなかったのに


もう1年以上も会っていなかったのに


あれは絶対  予知夢だったんだ
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