【続】朝の旋律、CHOCOLATE



「蜜?」


一緒に眠る日も、ある。
別々の日も、ある。

その日に目覚めた時は、一緒だった。

あ、昨夜えっちしたとか、そういう理由じゃないです、はい。

…そういう理由の時も…あるけど…。



「…つらそうだな」

「ん~…まだ大丈夫」


立て続く、残業に。
正直、疲れはしたけれど。

たかだか一週間。

今日は、本当ならば、真ちゃんたちとご飯を食べる日だった。

昨夜、私が繰り返し咳をするのを見て、哲が断っちゃったけど。



「明日、休みだから」


楽団の練習も、今日は無い。

あるのは、週明けが納期の仕事と、昨夜持ち込まれた、例の狭山工販の、今日の昼納期の、仕事だけ。



「大丈夫。できる」


少し眉をひそめた哲に、そう言って私は。

完全に引き込んでしまった風邪の引き起こす、発熱をなんとかすべく。

とりあえず頭痛薬を、飲み込んだ。



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