静かな涙【完】
『マネ…どこいってたの?』



不意に後ろから声を掛けられた。




振り返ると、そこには、宮崎君がいた。


宮崎君は、三年の水泳部の三番手だ。



おとなしくてあまり目立たないけれど、実力は誰もが認めていた。



『あっ…宮崎君…』




私は泣いていた顔が、ばれないように少し横を向いた…




『マネ、元気ないね…どうかした?』




私は首を振る。




『大丈夫、ありがとう…私、部活戻らなきゃ…』




私はそう言って宮崎君に背を向けて歩き出す…




宮崎君も部活に戻るのか何も言わずに私の後ろを歩いていた…


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