静かな涙【完】
そんな顔で私は、名一杯笑って答えた。




『ありがとう』




と…。




それから私は、ゆっくりと家に入った。




何処にも力なんて入らなくて、ただ悔しくて悔しくて…




今日は泣こうって思った。



私が今まで密かに描いていた期待が打ち破られた時だったから…。




嘘でもいいから、
『付き合うな』と言って欲しかった。




いつも何処かで期待していた私…




でも、無惨にもあんな笑顔を向けられるとは思ってもいなかった…。
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