サクラが咲いた、雨





「杉原先輩!これっ、受け取ってください!」

「私のも!」

「先輩―!」




毎日のように貰うお菓子の差し入れ。

嬉しい反面、忙しい朝はちょっとやめてほしいかもと思ったり。
けれど、私に好意を抱いてくれていたり、応援してくれている彼女たちを邪険には扱えない。




「ありがとう」




だから私は、笑顔で受け取る。




「キャーッ!」




みんな、それで嬉しそうな顔をする。
だから、これでいいのだ。





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