孤独だった日々

過去

 そして迎えた、新たな学校。
「初めまして。1年間ですが、よろしくお願いします!」
このセリフ何度言ったのだろう。”よろしく”なんて思ってもいないのに。
一応、担任から言えって言われてるから言ってるだけ・・・。
みんなの視線が私に集まる。転校には慣れてるけど、人には慣れない。
恥ずかしくて、下を向く。

まだ、前の学校のことが忘れられず、学校や人の事とかを比べてしまう。
楽しかった思い出が走馬灯のように蘇る。

「じゃあ席は、1番後ろの・・・舞美の隣に。」
「はい」
先生の指差す方には、マミと呼ばれる可愛い女の子。
私が目線をやると、こっちこっちと、手を振った。
第一印象は、笑顔が似合う明るい子。
そして、席に座る。
「私、西谷舞美。”マミ”でいいからね、よろしくね!」
「よ、よろしく・・・」
舞美の満面の笑みに、私も笑が溢れる。
< 3 / 7 >

この作品をシェア

pagetop