湊くんの秘密。




「ん?」

「どした?」

「メール…?」



突然ポケットの中で震えたケータイ。



ケータイを出してみると、湊くんだった。



【ごめんね】




ただそれだけ。

たった4文字。



湊くん……。



視線を画面から湊くんの席に移すと、机に伏せていた。


机に伏せてるのはいつものことだから、大丈夫だとは思うんだけど…。



あたしが一瞬泣いてたの、まさか見られてた…?

でも、美菜子が隠してくれたはずだし…。



「…大丈夫かな、みゅうくん」



あまり人を心配するところなんて表に出さない美菜子がそう言ったから

苦しくなった。



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