ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
「1組女子~ッ!無駄口叩かんとはよバス乗れや!」
昇降口前…。
大声で…女子を怒鳴りつける由良さん。
「…………。」
前言撤回や。
どこが……優しいって?
「由良くん張り切ってんなあ…。こなっちゃん、ますますラブやんね♪」
「…ちょっ、ひいちゃん!」
事情を全て知ってるひいちゃんが……
にんまりと笑って、茶々を入れる。
「そこの狂犬!キャンキャン言うてないでさっさと来い!」
かっち~ん。
「へいへい、わかりましたよ。なんやねん、この前ウキキって顔赤くしとった猿のくせに。」
由良とすれ違い際に…ひとつ意地悪言うてみる。
「やかましい。」
かぽん☆と、真っ赤なメガホンで頭を叩かれる。
「わぁ♪ええ音やん。頭ん中空洞やからかなあ?コレで太鼓がわりできるんちゃう?」
「~~………っ。」
全員バスに乗り込んで。
先生が…人数を確認する。
最後に乗り込んで来た由良は、空いていた私の隣りの座席へと……
どすっと腰を降ろした。
「空いてる席他にもあるやん。朝から暑くるしー奴隣りに座らんといて。」
「一人で乗ってもつまらんやん。バスでワイワイすんのが醍醐味やろ?」
「……そやけど……。」
なんで、ココ……?
「……それになあ。……ここがええねん。」
「…………!!」
「……今キュンときたやろ?」
「はあ?」
「冗談やん、アホう。」
また、ぱこっと…メガホンが飛んできた。