ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
「では……、規律ある生活を心がけるように!」
日直の号令に従って。担任の先生にサヨナラすると。
一気に教室が…沸き立った!
そう、明日からはいよいよ……
夏休み!!!
そら皆さんも浮かれ放題な訳でございまして……。
「……落ち込むな、小夏。補習終わったらいっぱいあそぼ!」
「そやで、小夏ちゃん!プール行こう!」
アキラと千波ちゃんの励ましのもと、
「あったりまえのこんこんちきやで~ッッ!」
日向小夏…、16歳。
気分はアゲアゲにございます。
「おー、吠えてら。」
「うるさいな……。ええやん♪」
お隣りの由良さんも…機嫌ヨシ。
「海着いたらスイカ割りしよな。」
細谷くんも……、食欲ヨシ。
「日焼けしとうないな。誰かパラソル持ってる?」
岡田くんの…美白も…ヨシ!!!
「もったいないやん!海は潜らんと~。カニ捕まえたろ♪」
またまた…由良さん。
……て、
ん……??
「あんたら海行くん?」
「お~!」
「ええなあ…、ほな、私も……。」
「補習やろ、お前は。」
「……。…つまらん。ええねん、ええねん。どうせ私だけ補習のお馬鹿やねん。ど~ぞ私に構わず素敵な夏をお過ごし下さいませ。」
「…構ってちゃんか、オマエは。」
「ええねんええねん…。」」
「そやけどお前だって楽しみなことあるやん。花火…、行くんやろ?」
「ん、まあ……。」
「常夏でんなぁ。」
「……………。なあ、ところでみんなは会場まで行って花火見るん?」
「そう、学校に集合してから河川敷まで歩いていくねん。」
「由良こそ、彼女も一緒なんやろ?かわいいやろな、香澄ちゃんの…浴衣。」
「……………。」
……ナゼ、黙る……。
近頃、何か互いに歯切れが悪い。
そう……、
恋愛話においては………。
「じゃーな、日向~。アツい夏を過ごしや~?」
「オウッ、合点承知の助!」
ウチは、ひらひらと手を振って。
それぞれに…帰路につく。
「……そうか…、ヤツとはしばらく会われへんやったな。」