高校生
「んだよ」



「前見てみ?」



御手洗は俺の後ろの席なので、今俺は後ろに体をひねっているわけだが、前を向くために体を元に戻している時だった。



バコンッ!



あまりに一瞬のことで何がなにやらわからない俺は、どうやら頭をどつかれたようだ。




ティッシュ箱で。



ティッシュ箱の持ち主は笑顔の担任で、俺は「すいません」と謝ると、なおも笑顔だった。





怖い。



ここまで黒い笑顔を見たのは初めてだった。




「えっと三鷹だよな?」



「は、はい」




「あとでちょっと来て?」



「はい」






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