マイ フレンド
下に降りると、リビングのキッチンで、千陽くんが尚美さんの作った朝食を食べていた。
わたしの分はない。

「おいしくない。」

千陽くんは、作ってもらった料理をゴミ箱に捨てた。

「あ、さっちゃん!!」

「おはよう。」

「ねぇねぇ!さっちゃんのご飯が食べたい!」

「…じゃぁ何がいい?」

「オムライス!」


千陽くんは、尚美さんが嫌いだ。
だから尚美さんを、お母さんとは呼ばない。

義理の兄は、なぜかわからないけど、実の母親に暴力を振るう。



わたしの家は壊れているんだ。



お父さんが、この人と再婚しなければ…


お母さんが、男の人と出て行かなければ…


お兄ちゃんが、あの日事故にあわなければ…


わたしはもっと幸せだったかもしれない。


お兄ちゃんが死ななければ……


もっと、もっと…


幸せだった。。

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