キミのウタ

セイシュン

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『体育祭 種目決め』



黒板には堂々と、赤いチョークで書かれた文字。


そして教卓で熱く語っているのは担任でもあり、体育教師でもあるハゲ先生。



「なぁ、そんなに体育祭て大事か?」




隣から聞こえる呑気な声に顔はむけずに返事する。


「アイツのクラスだからよ。」



「こっち向けよ、奈音。」



私の態度が気にいらにかったのか、顎をグイッと掴まれ無理矢理廣瀬の顔を見ることになる。



「手、離して?」



「あっち向かない?」



可愛らしく首を傾げて、子犬みたいな顔をする廣瀬。



「キモいよ、それ。」



「だろね。俺も思った....」


「で?なに?」



「ん?」



「なんか用があってわざわざ顔掴んだんでしょ?」




「あ、わり。とくに用はねぇよ。」



「はぁ?なにアンタ」



「そんなキレんなって奈音ちゃん。」




イミ、わかんないコイツ....



普段はクールぶってるくせに。



なんでこんな甘甘男子になってんの?
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