卑怯な私




「もう忘れ物はもうない?」



廊下を並んで歩く。



「もーねぇよ」



ならいいけど。





「ねぇ、本当に優子とは何もないの?」


「当たり前だろ。俺達は幼馴染なんだから」



空き教室から聞こえてきた翔樹と優希の会話。



何・・・・・・?



「ならいいけど・・・・・・」



こっそり覗くと、丁度キスしている場面だった。



「優子っ!」



2人にバレない声で呼ぶと、咄嗟に私の目を隠した。



もう遅いよ・・・・・・



バッチリ見ちゃったもん。


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