君がすき



「はぁ?チビ子はチビ子だろ。高3にもなって、まだ身長伸びるかもーなんて期待してんのか?」


「なによ、なによ!!ちょっとくらい夢見たっていいじゃんか!」



超失礼な物言いをするのは、中学から一緒の久富 泉輝。


平均よりは整った顔立ちをしてるから、結構女の子から人気がある。

…が、性格は見ての通り、最悪。



いっつもチビチビばっかり言って…!!

あたしが気にしてるの、知ってるくせに…!!



そうやって、むぅ、と頬を膨らましている間にも、久富はあたしの頭の上に何かを乗せて楽しんでいる。



「おぉ、喜べ早瀬。お前の頭から芽が出ることが叶ったぞ。これで身長伸びるか?」


「人の名前で茶化すなー!一体、何乗せて……」



頭を前後に振って、頭の上に乗っているものを手のひらに落とす。


落ちてきたのは……メロン味の、アメ。

もちろん、黄緑色。




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