三種の神器‐戸嘴美園(こはし みその)の場合
 そんな美園と楓駕(ふうが)のやり取りをじっと見ていた貴文は、思惑が思いっきり外れたのが悔しかったのか?
「アホらし……」
  とそう一言捨て台詞を言い残して千菊と共にその場から退散した。




  尚、2人の世界にしばらく入り込んで美園と抱き合っていた楓駕は、傍に紫苑が居る事に気づき素早く美園と離れた。尚、美園の顔を見ると真っ赤に上気していた。




「あっ、紫苑義姉さん俺達も一応家に戻ろうか?」
  と楓駕は紫苑に聞いた。




「そうね。今日は疲れたから取り合えず明日またこれからの事をじっくりと考えましょう」
  と紫苑は答えた。
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