私と貴方とあの子と・・・【完】



「んで?お前はなんでため息ついてるの?」


今日用事で午前に来ないからってそんなに不機嫌にはならないだろう・・・










「桃がさ・・・俺に何も買わせてくれない・・・」








・・・・・・は?






こいつは何を言い出すんだ・・・


えっ、郁斗って馬鹿なの?馬鹿なの?
俺より頭良かったよね?





「ごめん、よく分からないんだけど」



俺が詳しい内容を追求すれば、郁斗はポツリポツリと話し出す。








「いつもさ、ご飯食べに行くと『割り勘』って言うんだ。
それは、『男の方が食べる量が多いから』って言ってどうにか説得して、端数だけ桃が払うって事で落ち着いたんだけど、
ほら、買い物してて買ってあげたいじゃん?
俺の買った物持っててほしいし・・・」


・・・・それは身に着けるものとか言っているのだろうか?

気持ちはわかるけど、郁斗独占欲強いな・・・『桃は俺の』とか態度だけじゃなく、身に着けさせて示したい訳ね。





 
< 61 / 65 >

この作品をシェア

pagetop