侍ヴァンパイア
小首を傾げた私の頭を、




そっと、手で支える様に




キョウはスーっと持つと、




柔らかい唇で、私に優しい口付けをした




ポッと、心も身体も温まるーーー




「お前、全部ーーー俺のモノな」




うん、と、




私は小さく頷いた




「もぅ、無理。。。」




ーーーっ!!




キョウが私の首筋に牙を立て




コクッ、コクッと




飲んでゆく





「ふ、、、ぁ」




反応する身体




「ヤバっ




今夜は、眠らせてやれねーかもしれねー」




「?」




いつも、我が儘で上から目線の貴方が、




僅かに頬を染めて



フワッと、




私をお姫様抱っこする




ーーー




その夜ーーー




初めての優しい痛みを私に与えてくれた彼は、とてもとても、優しくて、、、





私は、この人の胸の中で




抱かれる為に生まれてきたんだなって




心の底から




そう思ったーーー




「キョウ…




ここに居てくれて、




有り難うっ」




貴方は、鬼でも悪魔でもないよ




私を自由にしてくれた




私だけの




ーーー侍ヴァンパイアーーーなんだから






~end~





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