乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


「康大甘いの嫌いだっけ?」


「嫌いじゃねーけど、食い放題とかでケーキは無理」


「ここのケーキ、小さくカットされてるから何個でもイケるんだよぉ」


あたしは皿の上に、チョコケーキ、モンブラン、チーズケーキなどを次々と乗せていった。



「うっわ、すげー。本当に大食いだよな」



ハハっと、軽く横で笑われた。


そう言えばこの前こいつの前で大食いの所見られちゃったんだっけ…


康大の前では、色んな自分が出せているんだなってことに気づく。



みんなで一つのテーブルでワイワイ楽しく食べた。

ヤケ食いみたいになっちゃったけど、ケーキも何度も取りに行った。


その間は、陸さんの事、少し忘れられた気がした。


来てよかったかも…しれない。



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