乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】


美優さんはあたしに笑顔を見せた。

すごく可愛い笑顔。


「応援してますから!」


あたしは思わず美優さんの両手を掴んでいた。





その夜、帰り際に陸さんにそのことを伝えた。


「…でね、その人すっごく綺麗な人なの!そんな人の事忘れるわけ絶対ないよね!?」


「ん~まぁ美人は忘れねぇな」


その言葉に胸が痛んだ。

あたしってば自分で言っておきながら。


「陸さんも美人は忘れてないんだ…」


「あ?またそうやっていじけんなよ」


単車に寄りかかりながら、ハハッと笑う陸さん。


帰り際にこうやってあたしの家の前でおしゃべりするのが日課になっていた。

離れるのが寂しくてあたしが色々と話題をふっちゃうんだけどね。


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