恋する季節 *- confession of love -*


「ねぇ、どうせみんなで来たんだから、集団行動しようよ。
そうすれば誰が抜け駆けしたとかって騒ぎにはならなくていいで……」
「そうだな。せっかくみんなで来たんだから絶対集団行動するべきだ」

彩乃の言葉に誰よりも早く返事をしたのは大和だった。

彩乃の最後の言葉にかぶさるスピードで返事をした大和は、もしかすると彩乃からの提案をずっと待っていたのかもしれない。

美琴たちを遠くからただひたすらに見つめながら。

今までまるでここで力つきて死ぬんじゃないかと思うほど生気を失っていた大和が、急にしゃきっとしてうんうんと深く頷く。

“みんな”で行動すれば、美琴と話す機会があると考えたからだ。
そして、今日はなんといっても心強いサポーターがいる。
上手くいけばふたりきりになるチャンスもあるかもしれない。

彩乃の提案に乗る大和に、大和を囲う取り巻き系女子は難色を示したが……大和が強く賛成しているのに反対するわけにもいかず、渋々頷く。

こうして、Nランドを20人弱の集団で楽しむ事となった。




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