スキというキモチのカタチ。
ごめん。




今までお前のキモチを無視してきて。



いつも、いつでも真っ直ぐに。

どんな俺でもスキだと言ってくれてありがとう。


仕事バカで。


愛想もクソもない奴なのに。

お前だけはいつもそばに居てくれた。



だからさ。




絶対に。




誰よりも幸せにしてやるよ。





そんな気持を込めて、触れたいと願ってやまなかった唇に、触れるだけの優しいキスをした。






このはの大きな瞳から溢れ続ける涙を指で拭う。



初めて見上げたこのはの表情がくるくると変わる。



「あ…彬ちゃん…。」


消え入りそうな声でこのはが俺を呼ぶ。




「ごめんな、このは。
こんな俺のこと、今でもスキか?」




問いかけると、くしゃりと泣き笑いをして頷く。



「スキ!

大スキだよ‼彬ちゃんじゃなきゃ嫌だもん!」




小さな身体が俺を包む。




ふわりと香るこのはの匂いにドキッとする。





もう誤魔化すのはやめた。



体裁とか、人目とか、色々気にしてきたけども。



一回りも違うこの子に、溺れているのは俺の方なんだと周りに知られても。




構うもんか。




強く抱きしめ直したこのはの小さな身体をベッドに横たえた。





「あ!」




真っ赤な顔のこのはを見るとつい意地悪をしたくなる。



「なんだ、さっきまで他の男に抱き締められてたくせに、俺相手だと嫌なのか?」



勢いよく首を横に振るこのはを見たら可笑しくて。


「バーカ、冗談だよ。」



優しく乱れた髪を手で梳かす。



「冗談だけどな。
もう他の男にあんなことされるなよ。
隙だらけだからな、お前。」


「ひっ、ヒドい‼ そんなことないっ」

「もう喋るな。キス出来ないだろ。」


わぁわぁと騒ぐこのはにそう言うと優しく口を塞ぐ。


唇が離れる時にわざとチュっと音をたてる。


湯気が出るんじゃないかってくらい真っ赤になったこのはを、二度と離さないと決め抱きしめた。

柔らかな身体。甘い香り。誘う唇。潤んだ大きな瞳。

全部、俺のものだ。


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