スキというキモチのカタチ。
ふたりで作るミライ。
暫くして。


どうしても離れているのが我慢ならない彬が動いた。


「このは。」


それはこのはの誕生日。

12月24日。


ふたりの記念日になるように。


自分を欲しいと言ってくれた彼女へ、たっぷりと愛を注いだその後の事。


とろんと微睡んでいたこのはは視線を上げる。


「結婚しよう。」


「え…?」


シチュエーションとしてはイマイチだったかな。

何しろお互い裸のままだ。

でも構うもんか。


ベッドから抜け出し、準備していたプレゼントを隠していたポケットから取り出すと再びするりとベッドへもぐる。


「お前は俺のものだ。俺はお前のものだ。だからさ、別々に生活するより一緒がいいだろ?」


ジュエリーケースから小さめで控えめだけれども華やかな光を放つダイヤの指輪を取り出し、このはの左薬指にそっとはめる。


手が震えた。

スマートにこなせる程人間が出来てないから、仕方ない。


「木内 このはから、川藤 このはになってくれるよな?」


寝そべって上体を少しだけ起こして話す彬と、寝そべったまま、なすがままのこのは。

「このは?」



そこでこのはがクルッと身体を反転させ、背中を向けてしまったのだ。


「ごめん、ちゃんと服着て言うつもりだったんだが…なんか今言わないとって思って…このは?」


怒ったのかと気になってしまったが、このはの背中が震えている。



「こっち向けって。」



強引に引き寄せ振り向かせると、大きな瞳にたくさんの涙を浮かべてこのはは泣いていた。
左手の指輪を握りしめて。


「はい…。」


小さく、ホントに小さく返事が聞こえた。

「お嫁さんにしてください…。」




幼馴染だと、年の差があるからと自分の気持ちに蓋をして、誤魔化していた毎日。

スキと、何度も告げて諦めずにいた恋。


ようやくふたりの思いが形になる。



「嬉しい…!」

身体を起こし彬の裸の胸に飛び込むこのは。
「後からなかったことに、とか無しだからな?」

そんなこのはをキツく抱きしめる彬。


「もっと一杯にして、アタシの心、彬ちゃんで満たして…。」



………。





「だーかーらっ、理性がぶっ飛ぶ様な事言うなよ‼お前のナカ、違うもんで一杯にするぞ!」


爆弾発言を落として、彬はこのはに口付ける。

近い将来、そうなることを案に示して…。


< 37 / 37 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:25

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

こころチラリ
モンち/著

総文字数/4,643

恋愛(純愛)10ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
どうして男の人は可愛い女の子が好きなの? どうして男の人は綺麗な女の人が好きなの? どうしてあたしは可愛くないのかな。 どうしてあたしは綺麗じゃないのかな。 劣等感しかなくて、いつも上手くいかない恋愛しかできなくて。 振られて捨てられて泣くのはいつもあたしの方。 可愛く振る舞えない。 自分に自信がない。 こんなあたしには恋愛なんて無理。 ・・・って思ってたのに。 どうして貴方はあたしに「可愛い」って言うの?「綺麗になったな」って褒めてくれるの? これが恋、なのかな。
〜双子の憂鬱〜
モンち/著

総文字数/51,566

恋愛(純愛)168ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
他の作家様とタイトルがドン被りしました(笑)ので、1月23日付けでタイトルを変更致しました。 ************************************ おねえちゃんでしょ、と言われ甘える事を知らずに生きてきた。 素直になるってどういうこと? 人生の再スタートを知らない街で始めようと決めたのは失恋がきっかけかもしれない。 若槻 由有(わかつき ゆう)28歳。 彼氏居ない歴=年齢の、ぱっと見は恋も仕事もバリバリにこなしてそうな『デキる女』 由有が人生の再スタートを切るのはどこの街? どんな人たちと? 甘えるって、なんですか? 誰か、教えてください…。 ************************************
Would you marry me?   〜年下彼氏と結婚するまで〜
モンち/著

総文字数/37,276

恋愛(純愛)130ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
見ているだけで幸せな気持ちになれる。 そんな彼を好きになったあたし、篠宮 杏(しのみや あん)28歳。 仕事はそこそこ出来ると思う。 でも、女として…どうなんだか。 薄茶色の瞳、同じく長い髪。 見栄えのしない自分は嫌い。 だから。 見ているだけでいい。 恋なんて…うまく出来ないから。 ***************** バイト先で可愛い人を見つけた。 年上のクセに妙に幼くて守りたくなるヒト。 彼女に近付くきっかけが欲しい俺、長内 拓海(おさない たくみ)23歳。 俺の身長がデカいのはわかるけど、彼女はホント小さすぎる。 色々恋愛はしてきたけれど、こんなに何も出来ないなんて初めてだ。 ***************** 恋愛に不器用な彼女と年上彼女になかなか近付けなかった彼の、結婚までのお話(に、なるはず。)です。 2014.7.25 START

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop