サンドリヨンは微笑まない
いやいや早く行かないと詰まっちゃうから!
そう言おうとしたけれど、腕に痛みを感じて顔をしかめてしまった。
「こっちはなんとかするから、はやく出て!」
スタッフさんが言ってくれて、その子は躊躇いながら舞台に出て行った。
「ホタルちゃん、大丈夫? あ、血」
肘より少し下を切ってしまっていた。幸いなことに服は汚れていないけれど、血が止まらない。
「兎に角、止血」
「はい、すみません」
藤堂さんがテキパキと濡れたタオルと消毒液も持ってきてくれた。
あたしの順番、この次の次だ。