*正しい思春期の切愛理由*

6月 拒絶






一度昂ぶった感情は、容易には収まらない。






まるで身体中の細胞がひとつひとつ激昂して、叫んでるみたいだ。



もっと。

もっと近づきたい。




一歌の濡れた瞳。


ずっと触れたいと思っていた唇。


抱きしめたときに香る甘いにおいと肌の柔らかさ。



今まで頑強な箱に閉じ込めてきた欲望が、蓋の隙間からじわじわと染み出してくる。



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