真夜中の足音(中編)

陽子は、すぐに安藤の後を追う。
まだ間に合うかもしれない。
しかし、その時、



 ドタン!  ガン! ドスン





重たい物が落ちる音。

何かがぶつかり合う音。




それらの音はすぐに止んだ。

その後やって来たのは、静寂。



向こう側で、一体何が起こったのか。

陽子には、予測できなかった。

唇を震わせながら、陽子ができることは、ただ、右足に負担がかからないようにするだけだった。
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