DL♥ロマンティックに抱きしめて。

奴と必要最低限の会話しかしない俺が、奴を通して山田さんに連絡する事は無い。

違和感を感じずにはいられなかった。


「さっきよ。今さっき。この電話をする直前だわ。”今、お時間宜しいですか”って確認されたもの。」


その言葉が耳に届き確信した。



奴は…

俺らに気づいてる。



だが、何故わざわざ山田さんに連絡を?


「申し訳無いです。今の所、特に確認しなければいけないことは僕には無いですよ。」

「えっ?そうなんですか?」


「なんだったのかしら。あのメールは」と呟く山田さんを気にも留めず、疑問ばかりが浮かび上がる。


桐谷は今、くみの友人といるはずだ。

その状況で、くみに何かするなんて出来ないんじゃ…。

< 232 / 319 >

この作品をシェア

pagetop