DL♥ロマンティックに抱きしめて。


”大きい神経”

”傷つけたら大変な事になる”


どう大変になるのか。

そう疑問ばかりが浮かぶ中、自分自身が知った所で何の意味も無いと判断した私は、それ以上なにも問う事はせず、ただお母さんの名前が呼ばれるのを待っていた。



『蒼井美里様~!』



受付から20分ぐらいたった頃。

名前を呼ばれ、「よっこいしょ」と口にしながら椅子から腰を上げるお母さん。


『やっとだわ~。…それじゃ、行ってくるわね。』


その言葉に、「いってらっしゃい~」と一言つげ、笑顔で去っていくお母さんの後姿を私は見送った。

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